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女神と呼ばれたハンター 最終話 【外伝】

2012/11/05

「と、ともかく! これに懲りたらあんま無茶なことすんなってことだ!」

勢いで言ってしまったことを後悔しているのか、フレアは照れ臭そうに横を向いてしまう。


「…………ありがとね」

「ん? 何か言ったか?」

「別に」

不思議だ。
フレアの横顔を眺めていると、心にふんわりと暖かいものが流れ始る。
忘れかけるほどに久しぶりの感覚だった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



―孤島―

「うぅ……」

「チョモ……流石になまりすぎだろ……」

あれから三日後、二人は孤島に狩りの練習に来ていた。

「仕方ないでしょ! 真面目に戦うなんてホントに久々なんだから!」

チョモは肩で息をしながら言う。

「でも下位のクルペッコだぜ……? 肩書きは上位ハンターなのになぁ……」

「私もここまでとは思わなかったっての……」

あの一件以来、なぜかチョモは一人称を『私』に戻した。

髪も以前より少し伸び、少し大人っぽいイメージになっている。

「よし、分かった。お前は後ろに下がっとけ」

フレアは大剣を握ると、地面に降り立ったクルペッコに向き合う。

「ちょっと! それじゃ……」

前と変わらないじゃん! そう言おうとしたチョモだったが、フレアはクルリと彼女の方を見ると、

「ちげーよ。チョモ、お前俺のサポートに回ってくれないか?」

「さぽーと?」

「あぁ、粉塵とか罠とか一応持ってきてただろ? お前はそっちを全力でやってみてくれ」

「! 分かった!」

狩りはただ攻めるだけではない。
一人一人役割を分担することで狩りを何倍も有利に進めることが出来る。
そんな基本をチョモは今思い出した。

「手が空いたらそのハンマーで遊撃しながら麻痺を狙ってくれ! 大丈夫。お前なら、出来るさ」

「……任せて!」

心のどこかで焦っていた自分がいたのかもしれない。
フレアの言葉はチョモのそんな焦りを見越したように、力強く胸に響いた。


チョモの眼は、初めて、ハンターの眼になっていた。



――そこからのチョモの活躍は、彼女の実力を知ってるものが見れば目を疑う程のものであった。

幼い頃に培ったテクニックで的確に罠を仕掛け、フレアが傷ついた時には抜群のタイミングで回復させた。

ずっと相手の様子見を続けてきた彼女の目は、とても優秀な観察眼へと育っていたのだ。

(すげぇ……! 狩りがこんなに楽になるかよ普通……)

ふとした思い付きから彼女の隠された才能を発見してしまったフレアは若干の焦りを感じたものの、それを知ってか知らずかチョモは着々と腕を磨いていった。


「こりゃどえらいのを起こしちまったかもなぁ……」


~組めば怪我をしないで狩猟から帰ってこれる、女神のようなハンターがいる~


そんな噂が広まるのは時間の問題だった。


――数ヶ月後


二人は村を離れ、街のギルドに拠点を移していた。

「フレアー! また狩りに誘われたから一緒に来てよ!」

「またかよ!? この人気者が……俺はまだギルドナイトの仕事が残ってるんだぞ。たまには一人で行って来たらどうだ? 『天 山 の 女 神』 様 !」

大層な二つ名を貰ったもんだ とフレアはニヤリとしながらそんな彼女の顔を見た。

「ちょっ……! そんな名前で呼ばないでよ! それに目を離さないって約束したじゃん!」

チョモはぷぅと膨れてフレアに詰め寄る。

「あぁ、そうだったな」

んな彼女の様子に、そフレアはやれやれと腰を上げる。

今、フレアとチョモは一緒にギルドナイトの仕事をしながら狩りの依頼をこなしている。

「じゃ、行こっか!」

にぱっと微笑むチョモ。

装備している天城シリーズという防具も相まって、本当に女神のようだ。
でもそんなことは思っても絶対に言いたくはない。

そんな彼女がハンター達の絶大な人気を獲得し、ギルドも説得して『ギルドナイト補佐』という美味しいポスト(低労働高報酬)を無償でもらってフレアを大変悔しがらせたのは少し前のことである。



~~~~~~~~~~~~


「……チョモ。少し大事な話がある」

狩りの帰り、前を歩くチョモにフレアは真面目な声で呟く。

「ん?」

チョモはきょとん とした顔でこちらを向いた。

「また紛争が始まった。しかも今度は大きい」

「…………」

それを聞いた彼女の表情も引き締まる。

「紛争を止めに行くっていうの?」

「……そのつもりだ。上には話を通してある」

フレアの表情は揺るぎのないものだった。

「なら私も行く」

「駄目だ。お前にはお前の仕事が……」

「私がギルドナイトの補佐になった理由を教えよっか?」

「………」

「アンタをサポートするためだっての!」

フレアの肩を叩き、ニッ! と笑う彼女の顔もまた揺るぎないものであった。

「はぁ……言っても、止まらねぇよな」

頭を掻いて、フレアは本日何回目かのため息をついた。

「……よろしく頼むぜ? 相棒」

「うん! 任せて!」

数日後、彼らは共に紛争地帯へと向かった。












各地でモンスターの古龍化騒動が起き始めたのはこれから五年後……。
ユクモから一人の少女が旅立つ所から始まる。






END
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楽太郎

Author:楽太郎
モンハン好きの誰しもが自分の『世界』を持っているはず。この話はそんな世界の一部分です。
楽しんで読んでもらえたら幸いですね
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