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一冊の日記 ~Hope Diary~

2013/11/13

―月――日 晴れ

お母さんがお姉さんとしてしっかりやりなさいと口を酸っぱくして言うので、今日から日記を書くことにしました。
最近お父さんもお母さんも忙しそうにしているので、悪戯ばかりするマリディアの面倒はお姉さんの私がしっかり見ないと。





―月―日 晴れ

マリディアの悪戯にはもううんざり!
釣りカエルなんか私に投げてきて、怒った私がマリディアを木の枝につるし上げたら私がお母さんに怒られました。
加減というものが大切みたい。



―月――日 雨

マリディアが珍しく大人しく働いてると思ったら、家の壁に穴を開けていました。
お母さん達は忙しいから私達で直しなさいと言われたけど、今日は雨なので明日村に二人で木の板を貰いに行くことにしました。
久々のお出掛けなのに、こんな用事でなんて……マリディアの馬鹿!





――月―日 晴れ

マリディアが私にプレゼントをくれた。
ピンクのくまちゃんのぬいぐるみ。
何かまた悪いことをしたんじゃないかと言ったら、怒ってしまい顔を合わせてくれなかった。
勝手なんだから。
私は悪くない。




さっき気づいた、今日は私の誕生日……帰ってきたお父さん達に言われるまですっかり忘れていた。
急いで謝りに言ったら笑顔で「いいよ」って。
明日はマリディアのために木苺のジャムを作ることにしました。
ごめんね、マリー。
くまちゃんの名前はルーシャにしました。





――月――日 雨

マリディアが風邪気味になった。
お母さんも仕事でいなかったので、私がおかゆを作ってあげた。
初めて作ったおかゆだったけど、マリディアが「おいしい」って言ってくれたので嬉しくなっちゃった。
また作ってあげるために、お母さんにもっとおいしいおかゆを教わっておこう。





――月―日 くもり

今日は何か村の皆の様子がおかしかった。
村長さんが家まで来て怖い顔でお父さん達と何か話をしていた。
聞いても何も教えてくれなくて……なんか怖い。






――月―日 晴れ

お父さんとお母さんに私一人呼ばれて話をされた。
『紛争』という大きな喧嘩が広まっていて、それが私達の村にまで来るかもしれないって。
これからお父さんもお母さんももっと忙しくなるから、マリディアを頼むって。
怖い。
でも私がしっかりしないと。
いいお姉さんに、ならないと。





――月―日 くもり

マリディアと喧嘩をした。私たちのお手伝いが増えるのを嫌だと言うので、つい怒ってしまった。
村が大変なんだから、ちゃんとマリディアを説得しないと。






――月―日 くもり

マリディアが怪我をした。仲直りした後、二人で薪を運んでる時に足を滑らした私を庇って。
私が謝ると、「しっかり者のお姉ちゃんが怪我するより何倍もいいよ」なんて。こんな時だからこそ、二人で力を合わせなきゃいけないのに私が一方的に言ってしまったから喧嘩になったのに。
いつもそう。
何だかんだ文句を言っても最後にはちゃんと働くマリディアのこと、本当は誉めなきゃいけないのに私は悪いところを見てばっかり。もう一度ちゃんと謝って、痛み止めの薬草を買いに行ってあげないと。






――月――日 くもり

薬草がどこにもない。
ついに紛争がこの近くまで来てしまったみたいで、お店の物はみんな持っていかれてしまった。
お父さんも村を守るために出掛けてしまって、残ったのは私とお母さんと足を痛めているマリディア。
村の皆は逃げる準備をしていたけど、怪我したマリディアを背負ってこの山道を降りるのは無理だから三人で家に隠れることにした。大丈夫。
皆慌ててるけど、お父さんが守ってくれるから。






――月――日

向こうから大きな音が近づいてくる。
もう日記は書けないかもしれな






















――月―日 晴れ

マリディアが連れていかれた。
お父さんもお母さんもいなくなって、残ったのは私とこの日記とマリディアのくまちゃんだけ。
でも、このくまちゃんもほとんど綿くずになっちゃったから、やっぱり残ったのは私と日記だけ。






――月――日

まだ無事な村を転々として、あてもなく歩いているけど、もうそろそろ限界。
書いてる鉛筆も無くなりそうだし、もう日記は書







































――月―日 晴れ

久々に見つけたこの日記。懐かしさに負けて久々に書き込んでいます。
この紛争を引き起こした主格の組織を掴んだので、これからハンターとして潜入するつもりです。

絶対に潰してみせる。
お父さんとお母さんの敵のためにも。

連れていかれたマリディアの行方はまだ分からない。せめて生きているかどうかさえ分かれば……。






――月――日 晴れ

ある街の加工屋で『リノプロヘルム』なるものを衝動買いしてしまった。
何故だろう……何か懐かしい気がする。
それはともかく、被り心地が良い……もとい、顔を隠すのにも丁度いいのでこのまま装備していくことにします。






――月―日 晴れ

とある村を立ち寄ると、村人に襲われている少女を目撃したのでつい助けてしまった。
やけになついてしまいついて来るのですが、どこかマリディアに似ているせいで追い払うに払えない……。どうしたものでしょうか?






―月――日 晴れ

少女がついて来るのにもいい加減慣れてきてしまった。
そろそろ名前を付けてあげないと呼びづらい。
何かいい名前……ルーシャ?
……何でしたっけこの名前。


そうだ、少女の名前はルシャにしましょう。






――月――日 晴れ

ルシャに何気なく武器を持たせてみたら驚くほどの才能を見せました。
特に双剣がお気に入りのようでアイルーのぬいぐるみを双剣に改良してプレゼントしてあげると、昔覚えたという妙な調合をして強力な状態異常を付属してしまったのです。
マリディアにもこんな器用な所があったなと、ふと思い出してしまいました。






――月―日 晴れ

ルシャが初めて料理を作ってきました。
あの意識の遠くなるような味を料理と呼べるかは定かではありませんが、それでも昔を思い出すようで嬉しかった。
明日からは、少しスパルタな料理の特訓でも始めましょうか。






――月――日 雨

ルシャが熱を出した。
だからあれほどお腹を出して寝るなと言ったのに……久々に作ったお粥、出来は微妙でしたが「おいしい」と言ってくれたので良かった。
全く心配をかけて……治ったら、いつもの三倍は働かせてやりましょう。






――月――日 雷

明日、赤衣の依頼で火山の奥地に出現したという煌黒龍『アルバトリオン』の討伐に向かう。
強力な古龍のようだけれど、きっとルシャと一緒なら大丈夫だろう。






――月――日 晴れ

見事にアルバトリオンを討伐した報酬として、内密に作られた煌黒龍の大剣を貰えることになりました。
力があれば、いずれこの組織を潰せるのですから、快く申し出を受けました。
これも手伝ってくれたルシャのお陰……少し照れ臭いですが、何かご馳走でも用意してあげますか。























月 日

憎い。
憎い憎い憎い。

全てが憎い。

何故今まで気付かなかったのだろうか?
思えばこんな運命を辿る羽目になったのは全てマリディアのせいなのだ。
どんな理由はだったかなんて覚えていないが、あの時あいつが怪我さえしなければ、アイツさえいなければ全てが上手くいっていたのだ。

この世の全ては悪だ。

希望の光などない。

マリディアへの復讐、そしてこんな腐った世界など……私が終わらせてやる。




月 日

ついにマリディアを見つけた。
マリディアが絶望していく様を私はひたすら喜んで……違う……いや、違わない。
私はじっくりとアイツが弱るのを見ていこうと思う。





月 日

何なんだ、あの男は。
幾度と無くマリディアの命をそれとなく救っている。
……邪魔ですね。
奴だけでも消してしまおうか。






月 日

マリディア……どうして庇った。
お前はそんな男、簡単に見捨てるはずじゃなかったのですか。

だが奴は祖龍の魂を、その力を呼び寄せた。
やはり祖龍は存在したのだ。
助かったのなら、もうマリディアに構っている暇はない。
早く祖龍復活の段取りをすませないと。





……さっきどうして、私は『助かったなら』などと書いたのでしょう?

時々、自分が分からなくなる。
マリディアは、妹はただ憎むべき存在のはずなのに……。

私は何かを忘れている……?

そんなはずはない。
思い出すのは憎い思い出だけだ。

きっと日記にもそんなことが書かれているに違いない。

だけど何故でしょう……私は日記を読み返すことが出来ない。


手が、一人でにそれを拒むのだ。


そうだ。
きっと、読むに足らない内容だからに違いない。






月 日

最近、ルシャと会話が合わない事がある。

私が変わった……?
私は私のはずなのに、何を言っているんでしょうか。

そうだ……これも世界が絶望に溢れているから。

世界が憎い、マリディアが憎い、憎くて憎くて、全てが憎くておかしくなってしまいそうだ……



何故こうなった?
何がいけなかった?


はやく


なんとかしなければ



わたしは――


























――月――日 はれ


れいざんのいっけんのあと、マリさんはひにひにわたしとおはなししなくなっていった。
もうマリさんがなにをかんがえているのか、わたしにはわからない。

でもあのマリさんはやさしくて、こわくて、すこしてれやなマリさんだから。

わたしがついてあげないとだめだから。

わたしにはまりさんしかいないから、ついていきます。

いつかまた、もどってくれるよね?

わたしとのたのしかったいちにちを、このにっきにかいてくれるよね?


マリさんのにっきのじはむずかしくてよめないけど、きもちはつたわってくる。

まだ、マリさんはここにいるんだ。


あれからいちねんとはんぶん……たぶんのこりはんぶん……そこできっとなにかがはじまる。



だれか……とめてください。


おねがいです、やさしかったマリさんを、とりもどしてください。



こんなこと、ぜったいにまちがってるから。






だれか、わたしといっしょにたたかってくれるひとへ……このいのりがとどきますように。


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モンハン好きの誰しもが自分の『世界』を持っているはず。この話はそんな世界の一部分です。
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